クラークは、セブ島やマニラに次ぐ人気急上昇中の都市で、留学先として注目されています。
もともと1991年頃までアメリカ統治時代の米軍空軍基地があり、1993年に経済特区区域に指定されましたが、今でもアメリカの雰囲気が感じられる地域です。
アメリカの影響を受けたこの街は通称「リトル・カリフォルニア」とも呼ばれ、今なお欧米人が多く在住しているため、ネイティブと触れ合えたり、格安でネイティブ講師の授業が受けられたりと、二カ国留学を擬似体験できることも魅力です。
クラークの中心地はクラーク経済特区(政府が管理するエリア)とアンへレス市の2つに分けられています。
経済特区は、別名「CSEZ(Clark Special Economic Zone)」と呼ばれ、高級ホテルやカジノなどの施設や、日系企業などが多く集まっています。
そのため警備も厳重で他の地域よりも一層治安が良いと言われています。
アンへレス市には世界的に有名な歓楽街があり、米軍基地があった頃の欧米人に向けた娯楽のお店が今も残っており、経済特区とはまた雰囲気が異なります。
他にも中心部には大きなショッピングセンターや飲食店がありますが、マニラやセブ島ほど人が多くなく、全体的にのんびりとした雰囲気が漂っており、排気ガスの多いマニラと比較して、空気も綺麗です。
車で約1時間ほどでビーチにも行けるので、リゾートと都会の中間のような雰囲気を感じることができる都市です。
クラークは、首都のマニラから北西に90km、車で約2〜3時間の場所にあり、フィリピンで最も大きい島・ルソン島のほぼ中央に位置するパンパンガ州に属しています。
他の都市と同様、日本との時差は一時間、クラーク市内中心地から20分程度に位置するクラーク空港までは、成田空港または関西国際空港から直行便が就航しています。
また経由便で香港や韓国といったアジアで乗り換えを行って向かったり、マニラから直行バスで向かうこともできたりと、日本からも非常にアクセスのしやすい都市です。
先述の通り、クラークには経済特区区域と呼ばれる元米軍基地の場所があります。
経済特区にはホテルや企業が集まっていることから、警備が多く用意され、経済特区内に入るには、入り口でセキュリティチェックを受ける必要があります。
そのため、ストリートチルドレンのジプシーの入場が禁止されており、経済特区内はとても治安が良く、犯罪に巻き込まれることもほとんどありません。
街の安全保全の観点からタクシーも入場することはできないため、クラーク経済特区の中ではトライシクルを利用しましょう。
また、クラークは有名な観光地でもなく、観光客に対してスリや窃盗を行おうとする人も少ない傾向です。
そのため経済区域内は、フィリピンのどの地域と比べても安心して過ごすことができるエリアと言っても過言ではありません。
近年注目度の増してきているフィリピン留学ですが、多くの留学生や観光客はセブ島やマニラに集中しています。
クラーク自体まだまだ留学先としての知名度が低いということや、日本人よりも欧米人など外国人が多いため、日本語を使用する頻度も少なく、「英語を喋らなければいけない環境」とも言えます。
これからより人気の出そうな都市ですので、日本人が少ないうちに留学できる今がチャンスです。
クラークではアメリカなど、英語ネイティブの外国人が現在でも多く暮らしています。
そうした地域的特徴を活かして、一部の語学学校では英語を母語とするネイティブの講師の積極的な採用を行っていたり、他の学校でもネイティブの講師が在籍しているため、ネイティブの英語に慣れることができます。
またネイティブの英語に慣れるだけではなく、英語圏でネイティブから授業を受けるよりも格安の費用で学ぶことができることも魅力です。
擬似的な二カ国留学を体験できるので、フィリピン留学の後にオーストラリアやカナダなどにワーキングホリデーで向かう人も多くいます。
クラークは土地が広いため、語学学校も広いところが多く、のびのび勉強ができます。
語学学校の中には、3,000坪を超えるキャンパスを持つ学校もあるほどです。
またゴルフが盛んな地域で、学校でもアクティビティとしてゴルフを行うところもあり、土地を活かして気分転換を行うことができます。
さらにクラークには他の都市よりも講師の数が多いため、マンツーマンで授業をする体制が整っています。
他の都市ではマンツーマン体制があっても、時期によっては、講師の数が足らずにマンツーマンでの授業ができないこともありますが、クラークではしっかりとマンツーマンで勉強ができます。
クラークは、日本から直行便が運行しているフィリピンの中でも数少ない都市です。
現在では、関東と関西どちらからでもクラークへの直行便が運行しています。
初めての留学やまだ慣れていない方、移動の負担を極力減らしたい方にはおすすめの留学先です。
経済特区は入場にも制限のある、セキュリティのしっかりしている場所です。
しかしその反面、経済特区の外は治安がやや不安定な部分があります。
経済特区外には、道路や建物が整備されていない場所が所々あったり、経済特区内に入れないストリートチルドレンや貧しい人が集まったりしています。
「区域外は危険」という印象が強いですが、他の都市と比較しても治安の良い都市ではあるので、貴重品は肌身離さない、目立つ格好は控える、夜は極力1人で出歩かないなど、およそ海外生活で気をつけることを心がければ、市内でのショッピングや食事などを楽しめます。
経済特区には高級ホテルや富裕層の住宅が集まっているため、食品や日用品の価格が他の都市よりもやや高めです。
格安のイメージが強いフィリピン留学ですが、クラーク留学を検討する際は少し余裕を持って準備をした方が良さそうです。
ただし、経済特区外であれば他の都市同様物価が安いので、費用をおさえたい人は、経済特区の外で買い物すれば抑えることもできます。
また、交通費も少し高くなっています。
経済特区内では、安全面の観点からタクシーとトライシクルが入場できず、ジプニー、もしくは経済特区内の走行を許可された専用タクシーしか利用ができず、料金も高く設定されているため、他の都市で利用するよりも交通費がかかります。
クラークの気候は年間を通して暑く、平均最高気温は30℃前後です。
特に乾季の時期の4月と5月が1年の中で最も暑くなりますが、雨季以外ほとんど雨が降らず安定した気候なので非常に過ごしやすい気候です。
上記の通り非常に暖かい気候で、セブなどと似たような亜熱帯気候です。
服装は年間を通じて日本の夏服でほぼ問題ありませんが、屋内と屋外では大きな気温差があったり、時期によっては1日のどこかで1~2時間もの間集中的に強い雨が降るスコールがあったりするので、長袖や羽織り、雨具などは持っておくと便利です。
また、暖かい日が多いため、ホテルやショッピングモール内は基本的にエアコンが効いています。
人によって少し寒く感じられるので、スコールない時期にも羽織りなどは重宝します。
主な交通手段は、ジプニー(乗合バス)やトライシクル(バイクにサイドカーをつけた乗り物)、タクシーが挙げられます。
他の都市と比較しても比較的多く見かけるので利用はしやすいです。
日本と比較してしまうとフィリピンのインターネット環境はあまり早くありません。
留学中でもインターネットを利用したい方は以下のような方法がありますので、メリット・デメリットをご紹介します。
・現地のフリーWi-Fi利用
メリット:お手軽でコストなし
デメリット:遅い、セキュリティが不安、ほぼ室内のみ
・現地でWiFiルーター購入
メリット:中長期の滞在者であれば比較的コストを抑えられる
デメリット:現地での手続きが必要、端末購入のため短期だと割高になる場合もある
・出発前に日本でWiFiルーターレンタル
メリット:現地で面倒な手続き必要なし、比較的快適に使える
デメリット:常に持ち歩く必要があるので、場合によっては充電器も必要
・SIMフリースマホに現地購入のSIMを挿入
メリット:日本と同じ状態で利用可能、比較的コストを抑えられる
デメリット:現地で手続きが必要、SIMフリースマホ必須
クラークは経済特区の内外で多少物価が異なります。
もちろん経済特区外は他の都市と同様物価が安いですが、経済特区内では日本とあまり変わらない場合も多いので、少し生活費に余裕を持っていた方が良さそうです。
※1ペソ=約2円(2019年11月時点)
クラークの特徴として、
などが挙げられます。
一方で、
などのデメリットもありますので、しっかりと事前の下調べが必要です。
初めての留学の方や治安が心配な方、二カ国留学を検討している方にぴったりな都市です。