バギオは標高1,500mの場所にあり、熱帯のイメージのあるフィリピンの中で、バギオの年間平均最高気温は20℃程度と比較的涼しく感じる気温です。
そのため、バギオは「避暑地」として現地のフィリピン人たちの中でもとても人気の旅行地で、今も都市開発が進んでおり、日本でいう軽井沢のようなイメージで親しまれています。
そもそもバギオは戦争時に恵まれた自然条件からアメリカ軍の避暑地として計画的に造られた街で、現在では、涼しい気候を求めた余裕のある富裕層が多く暮らしていたり、大統領や各官庁が夏場にマニラからバギオへ訪れたりするため、「夏の首都(Summer Capital)」とも呼ばれています。
また、避暑地としての歴史も長く、戦後にはアメリカ政府要人なども多く訪れ、当時使用されていた「THE MANSION HOUSE」という名の建物が今現在でも残っています。
このように普段の生活の中に「過ごしやすい快適な気候」があるのもバギオならでは。
街中には松の木が生え茂っており、バギオは別名「PINE(松の木)の街」と呼ばれることもあります。
さらに現在のバギオには有名な大学が数多くあり、人口の半数が学生という活気のある教育都市でもあります。
教育都市として栄え、毎年優秀な人材を輩出している地域として、フィリピンの中でも教育水準が高いと言われています。
そのためバギオの英語学校には、優秀な講師が多く揃っています。
バギオは首都であるマニラと同じルソン島に位置し、マニラから約250km北上するとバギオに到着します。
バギオは北部一帯の中心的地域で、食料品はもちろん、映画館やフードコート、多種多様なお店が軒を連ねる超巨大複合ショッピングセンター「SMモール」があり、食事やショッピングなど生活していく上で不自由しない環境が整っています。
他にも街のメインストリートである、Session Road(セッションロード)には多くの飲食店やカフェがたくさんあるので、他の都市と比較しても生活面で困ることはほとんど有りません。
また、フィリピンの乗合タクシーである横長車のjeepney(ジプニー)も多く走っており、北部の中心として交通の利便性も抜群です。
日本からバギオへの直行便はないどころか、バギオには空港がありません。
そのためバギオへ向かうには、マニラのニノイ・アキノ空港を経由し、そこから長距離バスに乗ります。
ほぼ全ての語学学校がニノイ・アキノ空港からバギオまでの送迎バスを用意していますが、所要時間は約5~7時間。
長時間のバス移動ですので2〜3回ほど休憩所に立ち寄りますが、長距離バスが苦手な人は少し厳しいかもしれません。
長距離バスはエコノミークラスとファーストクラスの2種類があり、ファーストクラスは3列の座席でトイレもついているため乗り心地は抜群。
長時間のバス移動が辛い方はファーストクラスを選ぶことをおすすめします。
また、バスの中は冷房がかなり効いているので長袖の上着は必ず持参するようにしましょう。
バギオはフィリピンの他の都市と比べ、比較的治安が良く安全なエリアです。
「日本より安全」と言われることもあるバギオは、そもそも田舎のような雰囲気に加えて山に囲まれているため人口も少なく、観光客も多く無いので、犯罪に巻き込まれる可能性も非常に低く、またほかの地域でよくみかけるような物乞いなども少ないため、治安が安定しています。
他にも、フィリピン主流の交通手段であるタクシーはそのエリアの治安の指標によくされますが、バギオでは比較的安心してタクシーに乗ることができます。
初乗り数十円から始まり、200円程度あれば街の中心部にある大体の場所に行くことができます。
メーターに細工をして正規料金ではなかったり、運転手による恐喝だったりもほとんどありません。
地元の人たちが毎日利用するジプニーに一緒に乗るのも安心で、またバギオでは複数人でなら夜出歩くこともできる雰囲気です。
しかし安全であると言っても、時々スリなどの軽犯罪が起きることはあります。
他の都市と同様、所持品に気を付けたり、派手すぎる格好は控えたりといったことは日頃からこころがけましょう。
バギオ自体まだまだ留学先としての知名度が低いため、セブやマニラに比べ日本人留学生がとても少なく、英語環境に身を置きたい人にはぴったりな都市です。
バギオではセブなどの地域に比べて日本語で話す機会が減るため、英語で話す機会が必然的に増えます。
また娯楽施設が少ないことも、集中して勉強できる要因です。
学園都市であるバギオは、カジノやバーなどの娯楽施設が少ないため、遊びすぎる心配はほとんどありません。
英語漬けの生活がしたいけど、遊びすぎてしまわないか心配な方にとって、バギオは英語を学ぶに最適な環境です。
ダバオは避暑地としても有名なことから、涼しい気候で過ごしやすいのが特徴的です。
他の地域は陽射しが強く暖かいため、室内だとエアコンが強く体調を崩してしまう留学生もちらほらいます。
その点バギオは気温が20度の環境でエアコンが不要なので、気温の変化が苦手な方にもおすすめです。
気候は勉強の集中力にも影響を与えますので、快適に過ごせる環境はバギオ留学の利点ですが、一方で夏の雨季には少し注意が必要です。
雨季のバギオは雨の日も多く湿気も高くなるため、一般的には乾季である「11月~5月頃」がバギオ留学のベストシーズンと言われています。
バギオは山々に囲まれた地域で、登山ができる山が周辺にいくつもあります。
世界遺産にも登録されている棚田群がある、「Banaue(バナウェ)」もバギオから訪れることが可能で、バナウェの近くには、鍾乳洞・洞窟の中を探検できることで有名なSagada(サガダ)というエリアもあります。
娯楽施設は少ないですが、勉強の合間にリフレッシュするには最適な環境です。
厳しい環境で勉強する「スパルタ教育」ですが、バギオはスパルタ式が生まれた発祥地ともいわれています。
そのため学習意欲が高い生徒が多く、フィリピン留学をする人の中でも、しっかりとした英語力をつけたいと覚悟を持った留学生が多い印象です。
また、バギオの英語学校はほとんどがスパルタ校で、平日の外出禁止や門限などのルールや、学校によっては母国語禁止制度(English Only Policy)など、非常に厳しい教育に力を入れている地域としても有名です。
中には、母語を話しているかどうかをチェックするための係の人が学校内にいる場合もあり、係の人に何度か母語を話している所を発見されると、最悪の場合退学させられるといったとても厳しい学校もあります。
本気で英語を身に付けたい方には最適すぎる環境です。
雨季(6月~10月頃)のバギオは、セブ島の3倍以上の雨が降ると言われており、特に8月が最も多く、降雨量「847.9 mm」、降雨日数「27日」という記録もあるほど。
午前中は晴れて、午後からスコールのような、まとまった雨が何度か勢いよく降り、一日中雨が降り続ける日本の梅雨とは、少し異なる天候です。
雨の日が続くと、気分的にも落ち込み勉強に集中できないこともあるので、雨が好きではない人、避けたい人は雨季を避けた乾季(11月〜5月)の時期がおすすめです。
また時期や人によってはバギオは寒く感じます。
薄手の羽織物では不十分な場合も多いため、寒がりな人は厚手のジャケット、パーカーなども持っていった方が良さそうです。
バギオは辺りを山々に囲まれているため、セブ島界隈のリゾート地のようにすぐに海に行く、といったことができません。
キレイな海とビーチを堪能することができることで有名な、Hundred Islands(ハンドレッドアイランド)とPagudpud(パガッドパッド)などへのアクセスは可能ですが、バギオからは少し距離があるので、日帰りで行くことはおすすめできません。土日などで行く必要があります。
バギオへのアクセスはご紹介した通り、マニラの空港から車で5~7時間となかなか大変です。
乗り物酔いすやすい方にとっては一番のデメリットです。
空港から自力で行く方が安く済むこともありますが、観光客は詐欺被害などカモになってしまう可能性が高く、ぼったくりにあう危険性もありますので、有料ではありますが、学校でピックアップサービスを利用しましょう。
バギオでの主な交通手段は、ジプニー(乗合バス)やトライシクル(バイクにサイドカーをつけた乗り物)、タクシーが挙げられます。
日本と比較してしまうとフィリピンのインターンネット回線はあまり早くありません。
留学中でもインターネットを利用したい方は以下のような方法がありますので、メリット・デメリットをご紹介します。
・現地のフリーWi-Fi利用
メリット:お手軽でコストなし
デメリット:遅い、セキュリティが不安、ほぼ室内のみ
・現地でWiFiルーター購入
メリット:中長期の滞在者であれば比較的コストを抑えられる
デメリット:現地での手続きが必要、端末購入のため短期だと割高になる場合もある
・出発前に日本でWiFiルーターレンタル
メリット:現地で面倒な手続き必要なし、比較的快適に使える
デメリット:常に持ち歩く必要があるので、場合によっては充電器も必要
・SIMフリースマホに現地購入のSIMを挿入
メリット:日本と同じ状態で利用可能、比較的コストを抑えられる
デメリット:現地で手続きが必要、SIMフリースマホ必須
※1ペソ=約2円計算
遊ぶ場所や、観光スポットから遠いダバオだからこそ、たまの休みイン息抜きができるスポットを紹介します。
英語を学ぶという目的はもちろんですが、集中して勉強するためにたまにはしっかりと羽を伸ばしましょう!
ビガンはスペイン植民地時代に港町として繁栄したエリアで、バギオからバスで約5時間のところに位置しています。
1999年には世界文化遺産に登録され、今もスペインと中国、ラテンアメリカなどの建築様式の建物が並び、美しい街並みがそのまま残っています。
街の中心部には美しい外観のセント・ポール大聖堂、夜の水上ショーが見どころのサルセド広場があります。
「バナウェ」は、先述した通り、コルディレラの棚田群(ライステラス)でが有名で、世界文化遺産にも登録されています。
「天国への階段」とも呼ばれるこれらの棚田群は、約2000年前にイフガオ族が神への捧げ物として造ったといわれています。
湧き水を複雑に入り組んだ全ての棚田に行き渡らせる技術は世界的にみても非常に評価されており、古代イフガオ族の文化と生活を垣間見ることもできます。
バギオは山に囲まれた環境と、意識の高い学生たちが集まる傾向にあるため、しっかり英語をしたい留学生におすすめな都市です。
そんなバギオの特徴として、
などが挙げられます。
一方で、
などのデメリットもありますので、しっかりと事前の下調べが必要です。
初めての留学の方や治安が心配な方、しっかりと勉強をしたい方にぴったりな都市です。