フィリピン留学の準備をしていると、実際に行ったときの想像をしてワクワクする人も多いのではないでしょうか。
楽しいこと・新しいことがたくさんある海外ですが、留学にはトラブルがつきものということも忘れてはいけません。
安全な留学生活を送るためにはその国の文化を知っておくことがとても大切です。
なかでも「宗教」においては、その国の文化はもとより歴史・政治と密接でデリケートな問題です。無配慮や無知な発言がゆえに、留学生が危険な目にあったり国際問題に発展する可能性もゼロではありません。
特にフィリピンでは宗教は生活に深く関わっています。留学中、学校や街中でもお世話になるフィリピン人に失礼のないよう、最低限の知識を頭にいれておくことをおすすめします。
そこで、この記事ではフィリピンの宗教事情についてご紹介します。
宗教事情はその国の信仰している宗教によって変わってきます。フィリピンはASEAN唯一のキリスト教国です。
国民の83%がカトリック教徒、その他キリスト教が10%とおよそ9割以上がクリスチャンです。(務省基礎データより)
そのため、政治や文化、イベントなどもカトリック関係のものが多く、フィリピン人の生活に宗教は深い関わりがあります。
前述したとおり、カトリック教会の影響力は大きく、フィリピン人たちの生活に深く関わっています。
そのため、フィリピン人の多くは信仰心の深いクリスチャンです。
たとえば、フィリピンでは人口が爆発的に増えていますが、それは宗教上、避妊・中絶を善しとしていないことが理由です。国の法律としても「結婚」はありますが「離婚」は存在しない珍しい国です。
このように、宗教の教えはフィリピンという国にとって大きな影響力を及ぼしています。
信仰心の強いフィリピン人の文化として、毎週日曜日の朝は教会の礼拝に参加します。
街中に多くの教会があり、ショッピングモールの中でミサを開催しているところもあります。
地方のショッピングモールの中には、毎日定時にお祈りの詩が流れその間スタッフや買い物客が動きを止めてお祈りをする姿が見られます。
日本ではなかなか見ることのない光景ですが、それほどフィリピン人の信仰心が強いということがわかります。
さらに、フィリピンの祝日や記念日はキリスト教関連の休みがほとんどです。
このように、宗教のイベントが国の休みになるくらい宗教というのはフィリピン人にとってとても大切なものです。
また、フィリピンの祝祭日は政治的動向によりいきなり日程が変更になることがあり注意が必要です。
休講の場合は振替のレッスンがありません。「祝日とかぶって授業が受けられない」または「祝日でお店や観光地の営業がされていない」とならないためにも、留学出発前に必ず確認してスケジュールを調整することをおすすめします。
先に述べたとおり、フィリピンはとても宗教信仰が強い国です。
それが故に、フィリピンでは宗教上の問題で内部闘争が絶えない地域があります。それは南部にあるミンダナオ島です。
かつてカトリックへの改宗を反対したミンダナオ島の人口2割のイスラム教徒が、国家を相手に内部抗争を起こしています。これにより、以下の地域は「危険区域」とされています(外務省危険情報より抜粋)。
・中部以西パラワン州南部(プエルトプリンセサ市以南地域)
・ミンダナオ地域の中部以東(ただし、カミギン州,ディナガット・アイランズ州,カガヤン・デ・オロ市,ダバオ市及びジェネラル・サントス市を除く)
ただ、イスラム教は危険な宗教という偏見は持たず、あくまで過激派の一部が争いを起こしているだけだということを理解しておきましょう。
日本含めどこの国であってもテロの危険性は避けては通れません。留学前にはぜひ一度、テロが起きてしまったときの対策記事に目を通しておきしましょう。
参考記事:
基本的に彼らの宗教に対して否定的な発言をするのはやめましょう。特にフィリピン人は信仰心が深い人々ですので、彼らの信仰心に否定的な発言するのは相手の気持ちを踏みにじる行為はしないことが大切です。
フィリピンだけでなくどこの国へ行っても言えることではありますが、相手の信じているものを否定する行為は相手に敬意を示していない行為です。
相手と良好な関係を作るためにも、マナーを持って相手に接しましょう。
宗教がきっかけで起こった犯罪やテロの情報を見ていると「宗教=怖い」というイメージを持ってしまう人もいるでしょう。
たしかに国際的なテロや治安の悪さに宗教が関わっているという事実はぬぐえません。
しかし、宗教は考え方や思想の1つに過ぎず、基本的には怖いものではありません。
フィリピンの祝日には宗教関連のイベントが多くありますが、フィリピン留学をしている学生にとっても親しみやすく楽しいイベントはたくさんあります。
毎年1月にセブ島で開催されるフィリピン最大のイベントです。
キリスト教の子供のサントニーニョを讃えるお祭りで、ダンサーがきらびやかな衣装とメイクで街中を練り歩きます。
フィリピンではクリスマスは9月から準備を始めます。ショッピングモールや街中にはきらびやかなクリスマスツリーやイルミネーションが並びクリスマスソングが流れます。
11月には毎週プレゼント交換、12月には1週目からクリスマスパーティーをしていて、歌やダンスで盛り上がっています。
毎年5月に全国各地で1ヶ月間行われる聖母マリアへの尊敬を込めて行われるお祭りです。
美しいドレスを身にまとった女性やドレスアップした男性が花を身にまとい街中をパレードする姿にうっとりします。
このようなワクワクするイベントがあるのはフィリピン人の深い信仰宗教があってこそです。
他にも「フィリピンの祝日イベント」についてまとめた記事がありますので、あわせてご活用ください。
いっしょに読みたい:【2022年最新版】フィリピンの治安ホントはどうなの?怖い?危険?
ここまで、フィリピンの宗教事情についてお伝えしました。宗教事情をしっかり知れば、安全に過ごすための行動ができ、留学生活を快適に過ごすことができます。
フィリピン留学ネットでは、フィリピン祝日の補講対応についての質問を多く頂いております。
気になる語学学校を見つけた際にはぜひお問い合わせください。