フィリピンはリゾートや留学先として近年人気が高まっています。フィリピンをこれから訪れる人のなかには、治安が気になるという方も多いのではないでしょうか。
事前に留学先の治安について知っていれば、どういった点に気をつけて過ごせばよいのかがわかって安心です。
そこで、この記事では最新のフィリピンの治安と滞在中に注意するポイントを実際にフィリピンで生活している人の体験談も交えながらご紹介していきます。
フィリピンの治安は20年前と比べれば格段に良くなっています。しかし、日本と比べると治安が悪く危険が多いのも事実です。
スリ、詐欺、ぼったくり、美人局、置き引き、ワイロ、睡眠薬、ドラッグなど、日本では身近でない危険も多いです。
昔のフィリピンと今のフィリピンではイメージは大きく変わってきています。
昔のフィリピン | 今のフィリピン |
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・ドラッグ ・夜遊び・女の子遊び ・銃 ・危険 ・治安が悪い | ・英語の語学留学 ・リゾート ・南の島 ・ビーチがキレイ |
フィリピンのイメージは昔より良くなっています。
イメージ向上の大きなきっかけのひとつは、2016年に大統領に就任したドゥテルテ大統領がドラック使用者の取締りを強化したことが大きいです。この取締りによって、治安は大きく変化し現地のフィリピン人も治安は良くなったといいます。
治安の情報を掲載している、外務省の公式ページを見ると以下のようになっています。
画像転用元:外務省海外安全ホームページより
フィリピンの大部分が黄色からオレンジに色がついており、これは危険度としてはレベル1〜レベル3にあたります。
レベル1
十分注意してください。
その国・地域への渡航,滞在に当たって危険を避けていただくため特別な注意が必要です。レベル2
不要不急の渡航は止めてください。
その国・地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合には特別な注意を払うとともに,十分な安全対策をとってください。レベル3
渡航は止めてください。(渡航中止勧告)の国・地域への渡航は,どのような目的であれ止めてください。(場合によっては,現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性や準備を促すメッセージを含むことがあります。)
引用元:外務省海外安全ホームページ
マニラやセブも黄色のレベル1に含まれているので、フィリピンは治安が悪く危険だと不安に感じる人も多いかもしれません。しかし、実際には危険度レベル1は東南アジアでは広範囲に出されています。
では、特別な警戒が必要な危険度レベル1は実際にはどういったことに注意すればよいのでしょうか。
フィリピンの首都マニラですが、治安は悪いというイメージの人が多いのではないでしょうか。実際に、少し昔まではドラッグ使用者も多く治安は悪かったです。
しかし、近年ではマニラの治安も変わってきています。
特にマニラは地域によって治安が変わります。
上記の地域は、夜21時以降でもひとりで近くのコンビニに歩いて行けるほどです。このようなビジネスエリアはとても治安がよいです。仕事で来ている現地駐在員や外国人も多く、マニラの中で1、2を争うほど治安がよいエリアです。
大きなショッピングモールもあり買い物に困ることもなく、街並みも発展的でキレイなカフェやレストランもあるエリアです。
しかし、完全に安全というわけではないので日本と比べると用心は必要です。実際に、スリにあったというフィリピン在住の日本人の話もあります。
マニラの中で注意が必要なエリアもあります。
といった繁華街は、日本で言うと歌舞伎町のようなところです。
夜のお店も多く楽しいエリアですが、その分犯罪にあうリスクが高いので注意が必要です。
とくに、マラテはひったくりやスリなども時々おこるエリアです。
夜の一人歩きはおすすめできません。21時以降にトラブルの多いエリアに近づくことはリスクがあるということを理解しておくことが大切です。ストリートチルドレンや物乞いも多く、街を歩く場合は人気の多い道を選び、2人以上で行動するとよいです。
さらに、強盗やスリ、ぼったくりなどの軽犯罪にはどんなに注意していても巻き込まれることがあります。トラブルの多いエリアに行く時は用心し、ひとり行動を避けることがおすすめです。
また、万が一に備えて海外旅行保険に入っておくとよいでしょう。
近年、リゾート地や英語の語学留学先として人気のセブの治安はどうでしょうか。
ポジティブなイメージが多く観光地としても人気が高まっているセブですが、その分留学生や観光客を狙った犯罪が増えているのも事実です。マニラほどではないですが、フィリピンではマニラについで治安の悪い地域です。
語学学校の多いセブシティにもストリートチルドレンや物乞いは多くいます。他の地域と比べ、トライシクル(フィリピンのメジャーな移動手段)の客引きも強引です。キレイなビーチやリゾートといっても、日本とは大きく違うので用心が必要です。
上記のような当たり前のことに注意する必要があります。危機感の少ない、留学生や観光客は狙われやすく実際にスリやひったくり、ぼったくりなど犯罪に巻き込まれるケースもあります。
どのような犯罪があるのか、実際の経験者の例を参考にご紹介していきます。
2018年7月、フィリピン・マニラのニノイ・アキノ国際空港の第1ターミナルから大通り前でぼったくりの被害にあいかけた事例です。
空港前の大通りに出て、駅から都市部に向かうバスを探していると、フィリピン人男性に英語で声をかけられ、目的地のエドサまでの価格を確認すると1000ペソ(日本円で2200円)と高額だったため、断ろうとすると無理やり腕をひかれボックスカーに乗せられそうになったという話があります。
実際には、空港からエドサまでは以下レートが一般的なのでかなりのぼったくりだったと言えます。
実際には、空港まで戻ってタクシーを拾ったため被害は防げたそうです。
2017年の9月にスリの被害にあった人の事例です。
ジプニーに友人5人と乗車した際に、ウェストポーチの現金とiPhoneを盗まれたというものです。この時同乗していた友人たちも盗まれたことに気がつかず、ジプニーを降りる際に気付いたようです。スリは1人よりも複数人でいて、注意が散漫になっている人を狙うことも多いようです。
(椅子に置きっぱなしの荷物の写真)
2017年の10月にセブで置き引きにあった事例です。中華系のレストランで10人ほどで食事をしたときに、イスの上にリュックサックを置き家族と話しているすきにリュックサックを盗まれたというものです。防犯カメラで確認したところ、リュックサックをおいてすぐに男性が持っていってしまっていたそうです。
セブでは置き引きの被害が多いようです。
比較的治安のよいマカティでも2019年の5月に詐欺の被害にあったという事例があります。
寸借詐欺というもので「財布を盗まれ、お金がなくて帰れずに困っている」などといい、お金を奪っていく犯罪があります。本当に困っている人もいる可能性があるので、見分けるのが難しい犯罪です。外国人が狙われることが多いので留学生はとくに注意が必要です。
フィリピンを訪れるときは、日本と同じ感覚でいては危険です。
そこで、フィリピンを安全に楽しむために必要な注意点をお伝えします。
日本ではそこまでしなくてもという内容もありますが、フィリピンに限らず海外にいくときは、日本とは違うということを念頭に注意することが必要です。
フィリピンは安全になってきたとはいえ、日本ほど安全というわけではありません。
治安は年々良くなってきてはいるものの、まだまだ注意が必要な場面も多いです。フィリピンは日本と違うということを忘れずに、対策をすることで犯罪の予防につながります。事前にフィリピンの治安について良く理解し対策をしていれば不要な犯罪に巻き込まれず安全に楽しくフィリピン生活を充実したものにできるでしょう。
フィリピンの治安について実際の犯罪の事例も含めてお伝えしてきました。
ここでフィリピンの治安についておさらいです。
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